2024年10月25日 / 最終更新日時 : 2024年10月25日 代表オヤジ コラム ほんの記憶21:ドキュメント 生還2 長期遭難からの脱出(羽根田治、手記・冨樫篤英、山と渓谷社) あいたあ、月に1度はこのコラムを書くと決めていたのに、ずいぶんサボってしまった。なんとかフォローしなければならない。とりあえず、趣味のことを書こうか。趣味といっても今はあまりやっていないのだが、最近読んだ本の中から無理 […]
2024年7月12日 / 最終更新日時 : 2024年7月12日 代表オヤジ コラム ほんの記憶20:そして誰もいなくなった(アガサ・クリスティー、ハヤカワ文庫) 推理小説の古典といわれる作品の一つである。中高生のころ(ずいぶん昔の話になるが)、古典と聞くと読まねばならないような、何かの拍子に話題になった時に恥をかかないように、いやそういう功利的な観点は別にしても自分の人生を豊か […]
2024年5月27日 / 最終更新日時 : 2024年5月27日 代表オヤジ コラム ほんの記憶19:実存主義とは何か(J-P・サルトル、人文書院) テレビコマーシャルで何か言ってたな、サ、サ、サルトルかソクラテスか、いや逆か。みんな悩んで大きくなったと野坂昭如が言っていた、ような気がする。何の宣伝だったのか、もう覚えていない。ウイスキーだったか。半世紀以上も前のこ […]
2024年4月26日 / 最終更新日時 : 2024年4月26日 代表オヤジ コラム ほんの記憶18:アントニオ猪木自伝(猪木寛至、新潮文庫) 子どものころからプロレスファンだった。もっぱらテレビ観戦なのだが、毎週、放映開始の5分前にはテレビの前に陣取った。ジャイアント馬場、アントニオ猪木がタッグを組んでいる時から見ていたので、猪木が全日本プロレスを飛び出して […]
2024年3月21日 / 最終更新日時 : 2024年3月21日 代表オヤジ コラム ほんの記憶17:水中の哲学者たち(永井玲衣、晶文社) わたしの娘といってもいい年ごろにみえる著者であるが、精神的にわたしと通じ合うものがあるなあ、などと考えながら読み進めた。一緒に酒を飲んだらうまいだろう。 新聞記者をやっていたころ、わたしはよく酒を飲んだが、ある先輩と […]
2024年2月13日 / 最終更新日時 : 2024年3月9日 代表オヤジ コラム ほんの記憶16:海も暮れきる(吉村昭、講談社文庫) 俳人・尾崎放哉の死の記録である。放哉の名は初めて知った。東京帝国大(現東京大)卒、大手の保険会社に入社したものの酒が原因で退社。妻とも別れ、漂泊の旅に出た。といえば、よくある破滅型の人間の、どこか格好良さも匂う人生の道 […]
2024年2月5日 / 最終更新日時 : 2024年2月17日 代表オヤジ コラム ほんの記憶15:充たされざる者②(カズオ・イシグロ、ハヤカワ文庫) 主人公の名は「ライダー」。属性の説明は皆無。見た目や性格についての記述もない。わたしは勝手に50代の中年男性と決めつけていたが、途中で何も根拠はないことに気づいた。高名なピアニストだということはわかる。しかし、どこの生 […]
2024年1月20日 / 最終更新日時 : 2024年2月5日 代表オヤジ コラム ほんの記憶14:充たされざる者①(カズオ・イシグロ、ハヤカワ文庫) ほかのカズオ・イシグロ作品でもそうなのだが、この人が書いた小説は一気読みしたことがない。たいていは夜、寝る前に、十数ページずつじっくり読み進める。読まない日もある。だから、一冊を読み終えるのに数か月かかることも珍しくな […]
2023年12月28日 / 最終更新日時 : 2023年12月28日 代表オヤジ コラム ほんの記憶13:ジュリーがいた(島﨑今日子、文藝春秋) ジュリーこと沢田研二に、若いころはさして興味があったわけではなかった。男性アイドル歌手としてしか認識していなかった。しかし、年月を経て、あの報道。沢田がコンサート会場で、来場してくれた女性に向かって「黙っとれ」と怒鳴っ […]
2023年11月12日 / 最終更新日時 : 2023年11月12日 代表オヤジ コラム ほんの記憶12:俵屋の不思議②(村松友視、世界文化社) ようやく本論である。この本は写真付きで、俵屋という名旅館を創り出し、日々支える人々が登場する。職人気質がにじみ出るような顔、顔、顔が入れ代わり立ち代わりあらわれ、村松氏の細部にこだわる文章で描かれる。真実はディテールに […]